ステーブルコイン

法定通貨などに価値を連動させた暗号資産。価格の安定性を持つことで、決済や送金の手段としての実用性を高めている。

ステーブルコインとは

ステーブルコイン(Stablecoin)とは、米ドルなどの法定通貨や金といった資産に価値を連動(ペッグ)させることで、価格の安定を実現したデジタル資産のこと1

ビットコインやイーサリアムのような暗号資産は価格変動が大きく、日常的な決済手段としては使いにくい。ステーブルコインは、ブロックチェーンのプログラマビリティや即時決済の利点を保ちながら、価格の安定性を確保するために設計されている。

主な種類

法定通貨担保型

発行体が法定通貨や国債などの準備金を保有し、それを裏付けとしてトークンを発行する方式。もっとも普及しているタイプ。

暗号資産担保型

暗号資産を担保としてスマートコントラクト上で発行する方式。担保の価格変動を吸収するため、過剰担保(担保率150%以上など)を要求する。

アルゴリズム型

担保資産を持たず、アルゴリズムによって供給量を調整し価格を維持する方式。2022年のTerraUSD(UST)崩壊により、このモデルの脆弱性が広く認識された。

主な用途

規制の動向

米国

2023年以降、ステーブルコインの連邦法による規制が議論されている。発行体に対する準備金要件、監査義務、銀行規制との整合性が焦点。

EU

MiCA(Markets in Crypto-Assets Regulation)が2024年に施行され、ステーブルコイン(EMT: Electronic Money Token)の発行に電子マネー機関としての認可を求める枠組みが整備された。

日本

2023年の改正資金決済法により、ステーブルコインは「電子決済手段」として法的に位置づけられた。発行は銀行、資金移動業者、信託会社に限定される。

トークン化預金との違い

ステーブルコインは民間企業が新たに発行するデジタル通貨だが、トークン化預金は銀行が既存の預金をブロックチェーン上で表現する仕組みだ。

課題

Footnotes

  1. 一般にはステーブルコインは暗号資産の一種として語られることが多い。ただし日本の改正資金決済法(2023年施行)では、法定通貨に連動するステーブルコインは「電子決済手段」に分類され、法律上は暗号資産とは別のカテゴリとして扱われる。